血管収縮薬は、主に昇圧剤の血管外漏出の懸念から、中心静脈カテーテル(CVC)を介して投与されてきました。
末梢静脈カテーテル(PiVC)を介した昇圧剤の投与が、実行可能で安全な代替手段である可能性が示唆されてきました。
このレビューでは、PiVCを介した血管収縮薬投与の安全性が評価されました。
成人における昇圧剤投与に関する前向きおよびレトロスペクティブ研究の文献検索が行われました。
少なくとも20人の患者がPiVCを介して昇圧剤(ノルアドレナリン、アドレナリン、メタラミノール、フェニルフリン、ドーパミン、バソプレシン)を持続的投与された研究が含まれました。
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結果
1382症例が対象となり、投与された薬剤はNoradrenaline(n=702)、phenylephrine(n=546)、dopamine(n=108)、metaraminol(n=74)、vasopressinとadrenaline(5人未満の患者)でした。
投与の平均持続時間は22時間でした。
血管外漏出は3.4%発生しました。組織壊死や四肢虚血のエピソードは報告されず、すべての血管外漏出は管理可能でした。
まとめ
PiVCを介して昇圧剤を投与した場合、限られた期間、綿密な観察下で投与した場合の報告から、血管外漏出はまれであり、重大な合併症につながる可能性は低いことが示唆されました。
Safety of peripheral administration of vasopressor medications: A systematic review. Emerg Med Australas. 2020; 32: 220-227.