AFの早期リズムコントロール心血管合併症減少

心房細動への早期のリズムコントロールで心血管合併症リスク減少

心房細動の管理が改善されてきていますが、心血管合併症のリスクは依然として高いです。

早期のリズムコントロールでこのリスクを軽減できるかどうかは不明です。

国際共同研究で、初期の心房細動(登録の1年前までに診断)と心血管系疾患を有する患者を対象に、早期のリズムコントロールと通常治療のどちらかに無作為に割り付けました。

早期リズムコントロールには、抗不整脈薬による治療または心房細動アブレーションが含まれました。

通常治療は心房細動に関連した症状の管理にリズムコントロールを限定しました。

主要アウトカムは心血管疾患による死亡、脳卒中、心不全または急性冠症候群の悪化を伴う入院の複合とされました。

副次評価項目は1年あたりの入院日数でした。

安全性のアウトカムは、リズムコントロールに関連した死亡、脳卒中、または重篤な有害事象の複合とされました。

症状や左室機能なども評価されました。

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結果

135施設で、初期心房細動患者2789例(診断からの期間 中央値36日)が無作為に割り付けられました。

追跡期間の中央値が5.1年でした。

主要アウトカムは、早期リズムコントロール群249例(100人年あたり3.9例)および通常治療群316例(100人年あたり5.0例)でした(ハザード比 0.79;96%信頼区間 0.66~0.94; P=0.005)。

平均在院日数は群間で有意差はありませんでした(5.8±21.9日/年 vs 5.1±15.5日/年; P=0.23)。

安全性のアウトカムは両群間で有意差はありませんでした。

リズムコントロールに関連した重篤な有害事象が発生したのは、早期リズムコントロール群では4.9%、通常治療群では1.4%でした。

2年後の症状と左室機能は両群間で有意差はありませんでした。

まとめ

早期のリズムコントロールは、早期の心房細動と心血管疾患を有する患者において、通常治療よりも心血管アウトカムのリスクが低いことと関連していました。

Early Rhythm-Control Therapy in Patients with Atrial Fibrillation. N Engl J Med. Aug 29, 2020.

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