果物・野菜が冠動脈疾患リスク低下

果物や野菜の摂取が冠動脈疾患リスク低下

冠動脈疾患は先進国および開発途上国のいずれにおいても重要な疾患であり、予防が必要です。

冠動脈疾患の主な原因として不適切な食事があります。

食品の内、果物や野菜は総カロリーを大幅に増加することなく、微量栄養素や食物繊維を多く補給することができ注目が高されています。

これまでに観察研究で果物や野菜の摂取と冠動脈疾患との関連性が報告されています。

しかし、結果には一貫性がありません。

この研究では、果物や野菜の消費と冠動脈疾患リスクとの関連性を評価するためメタアナリシスを行いました。

  


 

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方法

2014年7月までのPubMed、Embase、Web of Scienceのデータベースを検索しました。

検索はヒトの研究に限定し、プロスペクティブコホート研究で、果物や野菜の消費や冠動脈疾患のアウトカムが含まれた研究を用いました。

摂取量を1日・週・月に何回で報告されているものは、標準的なデータを使用し、果物と野菜 106g/日、果物 80g/日、野菜 77g/日としました。

 

結果

937,665人の参加者(冠動脈疾患患者18,047人)が含まれた23件の研究をしようしました。

冠動脈疾患のリスクは、果物と野菜の合計摂取量 477g/日あたり12%(RR 0.88, 95%CI 0.85-0.91)、果物摂取量300g/日あたり16%(RR 0.84, 95%CI 0.75-0.93)、野菜摂取量400g/日あたり18%(RR 0.82, 95%CI 0.73-0.92)低下しました。

サブグループ分析で、果物や野菜の摂取量と冠動脈疾患リスクは欧米の集団では有意な逆相関が観察されたましが、アジアの集団では観察されませんでした。

 

 

まとめ

このメタアナリシスでは果物と野菜の摂取量は冠動脈疾患リスク低下と関連していることが示されました。

健康を促進し、慢性疾患を予防するために果物と野菜の消費量を増やすことが現在推奨されていることを支持するものでした。

しかしアジアの集団では有意な相関は認められず、今後さらなる研究が必要としています。

Consumption of fruit and vegetable and risk of coronary heart disease: A meta-analysis of prospective cohort studies. International Journal of Cardiology 183 (2015) 12

 

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