空腹時・非空腹時の脂質と心血管イベントの関係: Circulation

脂質の血液検査は通常、空腹時に測定されます。

脂質の変化は通常の食事量では最小限に抑えられ、非空腹時の値が心血管イベントを予測するかが検討されました。

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結果

Copenhagen General Population Studyから20~95歳の33391人が横断的に調査されました。

また、Copenhagen City Heart Studyから20~93歳の9319人が調査され、そのうち1166人が14年間の追跡期間中に心血管イベントを発症しました。

空腹時レベルと比較して、総コレステロール、LDLコレステロール、HDLコレステロール、アルブミン値は最終飲食後の3~5時間まで低下し、中性脂肪は最終飲食後6時間まで上昇しました。

非HDLコレステロール値、アポリポタンパクA1値、アポリポタンパクB値、HDLコレステロールに対する総コレステロールの比率、アポリポタンパクBとアポリポタンパクA1の比率は、通常の食物摂取に応じて変化はしませんでした。

空腹時からの通常の食事や水分摂取後の最大変化は、総コレステロール0.2mmol/L、LDLコレステロール0.1mmol/L、HDLコレステロール0.1mmol/L、中性脂肪0.3mmol/Lでした。

三分位のHighest tertile対Lowest tertileでは非空腹時の総コレステロール、非HDLコレステロール、LDLコレステロール、アポプロテインA1、中性脂肪、HDLコレステロールに対する総コレステロールの比率、アポプロテインBとアポプロテインA1の比率が、Lowest tertile対Highest tertileでは非空腹時のHDLコレステロール、アポプロテインA1が心血管イベントのリスクを1.7から2.4倍増加させました。

まとめ

脂質は一般的なpopulationでは通常の食事摂取量に応じた変化は、ほとんどの場合最小限でした。

また、非空腹時の脂質値は、心血管イベントのリスクの増加を予測しました。

Fasting and Nonfasting Lipid Levels Influence of Normal Food Intake on Lipids, Lipoproteins, Apolipoproteins, and Cardiovascular Risk Prediction. Circulation. 2008; 118: 2047-2056.

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