大豆の血圧への関与

大豆たんぱく質の摂取は血圧を低下させた

高血圧は心血管疾患のリスクファクターとして知られています。

高血圧の予防と管理は注目されるべき事柄です。

1999年にthe US Food and Drug Administrationが、1日25gの大豆たんぱく質を摂取すると心臓病を減らす可能性があるという主張を承認して以来、大豆は心血管系の健康に有益な効果があるかもしれないと関心が高まっています。

これまでのいくつかの観察研究では大豆食品の摂取が血圧低下と関連していることが示されていますが、無作為化比較試験のエビデンスは決定的ではありません。

この研究では、大豆たんぱく質摂取の血圧低下効果を評価することを目的とし、メタアナリシスを行いました。

大豆たんぱく質食とコントロール食を比較した2010年4月までの無作為化比較試験をPubMedデータベースで検索しました。

 


 

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結果

27の無作為化比較試験のメタアナリシスでは、大豆たんぱく質群はコントロール食群と比較して、収縮期血圧は2.21mmHg(95%CI -4.10~-0.33, P = 0.021)、拡張期血圧は1.44mmHg(95%CI -2.56~-0.31, P = 0.012)の低下が示されました。

大豆たんぱく質の摂取は、高血圧と正常血圧の両方で血圧を有意に低下させました。

 

血圧低下の程度は高血圧の被験者で顕著でした(収縮期血圧 r -0.54, P = 0.006 / 拡張期血圧 r -0.45, P = 0.024)。

 

コントロール食として乳製品よりも炭水化物を用いた試験でより大豆たんぱく質群の血圧低下は顕著でした。

  • 乳製品
    収縮期血圧 -2.00mmHg(95%CI -5.00~0.96, P = 0.184)
    拡張期血圧 -1.33mmHg(95%CI -3.04~0.37, P = 0.126)
  • 炭水化物
    収縮期血圧 -4.52mmHg(95%CI -6.42~-2.63, P = 0.002)
    拡張期血圧 -3.01mmHg(95%CI -5.05~-0.97, P = 0.004)

 

まとめ

大豆たんぱく質の摂取はコントロール食摂取と比較して、血圧を有意に低下させますが、血圧低下は被験者の介入前の血圧レベルと、比較対象として使用したコントロール食の種類にも関連していました。

Effect of soya protein on blood pressure: a meta-analysis of randomised
controlled trials. British Journal of Nutrition (2011), 106, 317–326

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